哲ノート

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小田原の猫餅 -浅草・浪曲定席木馬亭七月-

7月に入ってなにか蒸し蒸した日々が続く中、今月も「浪曲」を楽しみます。

浅草・木馬亭にて毎月開催されている「浪曲定席木馬亭」から・・・

「7月5日に何かが起きる」なんて予言からか、

きょうの浅草界隈はちょっと人出が少ない感じ(このくらいの方がいいですね。)

平日の昼間の興行ですが、木馬亭は今の浪曲界をひっぱる

玉川大福、玉川奈々福両師匠の登壇とあって、

開演前から熱気ムンムンでにぎやかです。

開口一番は大福師匠門下の玉川き太さんで「浪花節じいさん」

“昔の新作”のような演目で、これを今風にするとこうなるって感じで、

啖呵と節に加えポイぺにラップが織り交ぜ込んだ軽快なものに・・・。

型にはまった浪曲演目を今風にアレンジ、創意と工夫をかさねてゆくのは、

大きく脱線しなければ浪曲界にとってもいい事だと思います。

後世に受け継ぐられる芸というものは、昔のしがらみに止まったままだと

そこで終わっちゃいますからね。

つづけて「風流がらす」「わんにゃん物語(落語家三遊亭白鳥師匠作)」

「万延首護送」「神崎与五郎東くだり」「(講談)ドンキホーテ 109との対決」

トリ前の大福師匠は浪曲界最年長(今年103歳)の曲師 玉川祐子師匠との

エピソードから「祐子のスマホ

そして主任 奈々福師匠は修業時代から長年付き添われた、

先月お亡くなりになられた曲師 沢村豊子師匠との追悼思い出とともに

「左甚五郎 小田原の猫餅」を演目のエピソードとともに見事に演じられました。

声掛けも多く反応の良い木馬亭の観客をぐいぐいとココロをつかんで

噺の世界に引きずり込んでゆきます。

終演を迎える頃には、テンポよく快活でエネルギッシュな演目に

感銘を憶えるくらいの心持ちで大団円をむかえました。