ネットサーフしていたら、「デザイン・・・」ちょっと気になる美術展を見つけて
ふだんから要チェックの府中市美術館「橋口五葉のデザイン世界」展
府中市美術館は駅からバスに乗らなければならない、
ちょっとアクセスに難点があるんだけど
それが高じてゆったりとじっくりと作品を鑑賞できるんで、
しかもなかなかコアな美術展・企画展を年間を通じて開催されていて
美術作品のあたらしい発見と出会いを求める身としては、
目が離せない公立の美術館のひとつです。
「橋口五葉・・・?」というくらいのレベルでしたが、
夏目漱石の「吾輩は猫である」初版本の装丁デザインをされた方という事で
(これは見たことあるぞ)
漱石を始め泉鏡花など、どうやら日本近代文学に大きく関与された方のようです。
書籍の装丁・デザイン・挿絵などはどれも“今となっては”なつかしさ、
ノスタルジーを感じさせるものばかりで
当時としてはとってもセンセーショナルで画期的なデザインだったのでしょう、
文字を並べるだけの本ではなく、なにか興味を持たせるものがあります。
そののち三越などの商業ポスターを描いたり、
新版画とよばれる明治期の浮世絵を確立したりします。
どれもやわらかな輪郭と色使いで目を引きつけられる作品が多く展示されています。
「橋口五葉」という名前を憶えるとともに、
また新しい美術品と出会う事ができた、貴重な体験となりました。